「CASECって実際どう?」「CASECの対策は何をすればいいの…?」そんな疑問はありませんか?
しっかり対策をしないまま試験に臨むことで、実力を十分に発揮できず思った結果が得られない可能性があります。
この記事では、CASEC初受験の失敗から一念発起し、1か月で73点スコアアップしたリアルな体験談をお届けします。
この記事を読めば、筆者が1か月取り組んでみて効果があったと感じた教材、具体的なセクション別対策と勉強法についてわかりますよ。
CASECってどんなテスト?
CASECは自宅で受けられるオンラインの英語テスト
テストの種類 | リスニング・リーディング |
---|---|
日程と試験会場 | ネット環境がある場所ならいつでもどこでもオンラインで即受験可能 |
所要時間 | 約40分〜50分 |
受験料(税込み) | 3,667円 |
問題数 | 計60問 |
スコア | 1000点満点(各Section250点満点) TOEIC Listening & Readingのスコア目安と英検級の目安も表示 |
結果 | 受験後すぐにスコアがわかる ダウンロードしてプリントアウト可能 |
動作環境 | パソコン推奨 それ以外の端末はiPhoneとiPadでSafariブラウザのみ対応 |
CASECとは、JIEM(株式会社教育測定研究所)が開発・運営を行っている英語のコミュニケーション能力を測るテストのことで、主にリスニングとリーディングの力を測ることができます。
20年以上の運営実績があり、現在も多くの企業の人材育成や採用試験、大学の英語クラス分けなど、さまざまなシーンで活用されています。
TOEICや英検のように会場に行く必要はなく、パソコンとネット環境さえあれば、好きな時間・場所で受験OK!
試験時間は約40分と他の英語試験に比べて比較的短く、スコアが受験後すぐにわかるので
- 忙しくて試験会場に行けない人
- 英語力の“今の実力”を手軽に測りたい人
- 就職・転職などでスコア証明がほしい人
に特にオススメのテストです!
※より詳しい内容はこちら

なぜCASEC? 受験のきっかけ
私がCASECを受験しようと思ったきっかけは、主に2つ。
私の努めている会社では、語学能力の評価基準の一つとしてCASECが採用されています。
独学で英語を学習している私にとって、力試しやモチベーションのアップにもつながる資格試験は、定期的に取り組みたいもの。
しかし、子どもが4人いてフルタイムで働いているのでなかなか時間が取れないこと、1回の試験料が安くない英検やTOEICはあまり気軽に受けられるものではありませんでした。
その点CASECは、英検やTOEICのように決められた日時に会場へ行く必要がなく、試験料も他と比べてリーズナブルなので、今の私にとってぴったりだと感じて受験を決意しました。
【初回受験】CASECのスコアと感想

初めてのCASEC!気になるスコアと正直な感想は…
セクション | スコア |
---|---|
Section 1(語彙の知識) | 167点 |
Section 2(表現の知識) | 190点 |
Section 3(リスニングでの大意把握) | 200点 |
Section 4(具体情報の聞き取り) | 176点 |
合計スコア | 733点 |
各セクションは250点満点構成されていますが、初めて受験したCASECのスコアは733点でした!
この733点のスコアの目安は、TOEIC L&Rスコアだと785点、英検だと2級レベルとのこと。

私、TOEICは900点、英検も準1級を持っているのに…(悲)
なので、この結果を見たとき、「あれ…? 思ったよりスコアがとれなかった…」というのが正直な印象でした。
もちろん、テストの種類が違えば出題傾向や評価ポイントも異なるのは当然ですが、期待していたより点数が取れなかったことが内心ちょっとショックだったんです。
でも、この「思ったより取れなかった」という悔しさがやる気に火をつけてくれて、「1ヶ月対策して、どれだけスコアアップできるか試してみよう!」と、すぐに再受験を決意するきっかけになりました。
【CASEC1回目】各Section別の手応え
ここでは各Sectionごとのスコアと、実際に解いてみたときの手応えや印象をまとめておきます。
Section 1:語彙の知識(167点)
Section1は、主に「単語そのものの意味」を問う問題が中心です。文脈に合う単語を4択から選ぶ形式で、純粋な語彙力(単語力)が問われます。熟語やイディオムよりも、単語単体の意味や使い方を理解しているかどうかが重要です。
- 出題内容の印象:問題が進むにつれて難易度もあがり、知らない単語が多く出て焦ってしまった。
- 手応え:選択肢に迷う問題が多く、適当に回答したものもいくつかあった。
- 反省点:語彙力の底上げが必要だと痛感。
Section 2:表現(190点)
Section2は、日常会話でよく使われる「表現」や「熟語」「イディオム」などが多く出題されます。単語自体は難しくなくても、決まったフレーズや口語表現、セットフレーズとして知っているかどうかが問われます。
- 出題内容の印象:会話文や文脈の中で自然な表現を選ぶ問題が多め。
- 手応え:日常的に使う英語に近くてなんとなく分かるけど、「どっちも使えそう…?」と迷うものもあった。
- 反省点:知らない熟語・イディオム・決まり文句が多かった。
Section 3:リスニング(大意把握)(200点)
日常生活・学校・ビジネスなどのシーンでの会話やニュース、アナウンスなどを聞き、その「大意」や「主旨」を理解する力を問う問題です。音声を一度だけ聞き、4択から最も適切な答えを選びます。
- 出題内容の印象:会話や短いスピーチを聞いて、全体の流れをつかむ問題で、細かい内容の出題はされない。
- 手応え:内容の流れが理解しやすく、設問も解きやすかった。ただ、選択肢の単語がわからなくて解けない問題もあった。
- 反省点:設問は音声再生中に表示されるが、内容を聞きながら設問を読むよりも、一度音声全体を聞いてから設問を読むほうが落ち着いて解けた。
Section 4:リスニング(詳細聴き取り)(176点)
会話やアナウンスなどの短い音声を聞き、その一部(フレーズや文)を正確に書き取る「ディクテーション」問題です。音声が3回流れ、聞こえた内容をタイピングで入力します。
- 出題内容の印象:会話や説明文の細かい部分を聞き取る問題。
- 手応え:「あれ?今なんて言った?」と細部を聞き逃す場面も…。スペルに自信がない単語もあった。
- 反省点:音声が流れる回数を勘違いしていて、途中焦ってしまった。
全体を通してのふりかえり
初めての試験で慣れない部分もありましたが、全てのSectionを通して、全体的に語彙力の弱さを痛感する結果となりました。
リスニングは、シャドーイングの効果もあってか聞き取りやすく感じたので、引き続きシャドーイングを継続。Section1とSection2の語彙問題は、共通の対策として語彙力強化を中心に取り組むことにしました。
【番外編】私の失敗談…問題の形式は事前にきちんと把握しよう!
CASECの試験の概要について事前に知るために、公式のWebサイトなどで問題形式やセクションごとの出題内容を確認する必要があります。
私も試験を受ける前に一通り目を通しましたが、各セクションの「音声が何回再生されるか」までは、あまり意識していませんでした。
CASECのリスニングセクションでは、
- Section 3:会話やアナウンスの内容を大まかに把握する問題(音声は1回のみ)
- Section 4:短い会話の詳細な内容を聴き取る問題(音声は3回再生)
という違いがあります。
試験中、Section 3が終わり、Section 4に進んだときのこと。
音声が1回流れ、続けて2回目、そして3回目と流れたので…
「あれ?もしかしてこのセクション、制限時間内ならずっと音声がループ再生されてるのかな?」
と勘違いしてしまいました!
…今思えば、そんな親切なテストがあるわけないんですが(笑)
その時はなぜかそう油断してしまって…ゆっくり問題を解こうと構えていたら、3回目の音声が終わったタイミングで再生がストップして頭が真っ白に!
完全に油断していたので、肝心の内容をしっかり聞き取れておらず、大いに焦りました。結局、その問題は何を言っていたのか曖昧なまま答えるしかなく…。その後の問題も、その動揺を少し引きずってしまったような気がします。
こんなうっかりミスをするのは私くらいかもしれませんが、これから受験される皆さんは、各セクションの進行ルール、特に音声の再生回数については、事前にしっかり頭に入れておくことを強くおすすめします!



CASECには公式の問題集や参考書は出版されていないから、出題形式の確認には公式サイトを事前にチェックしておこう!
【1ヶ月後】再受験でどう変わった?スコア比較と学習内容まとめ


733点→806点!セクション別スコア比較
セクション | 初回受験スコア | 2回目受験スコア |
---|---|---|
Section 1(語彙の知識) | 167点 | 194点(+27点) |
Section 2(表現の知識) | 190点 | 190点 |
Section 3(リスニングでの大意把握) | 200点 | 233点(+33点) |
Section 4(具体情報の聞き取り) | 176点 | 189点(+13点) |
合計スコア | 733点 | 806点 |
1ヶ月間の学習を経て、合計スコアは733点から806点へ、73点アップしました!
特に伸びが大きかったのは、
- Section 1(語彙)+27点
- Section 3(大意把握)+33点
語彙やリスニング全体の理解力に伸びを感じられる結果となりました。
Section 2(表現)は横ばい、Section 4(詳細聴き取り)も+13点とじわじわ上がっていて、全体的にバランスよく伸びた印象です。
1ヶ月間の学習内容と時間の使い方
この1ヶ月間は、使用した教材やアプリ、そして限られた時間をどう使ったかを意識しながら学習を続けました。
ここでは、実際に取り組んだ学習内容を4つに分けてご紹介します。
【学習内容①】シャドーイング
- 使用教材:TED Talks、決定版英語シャドーイング
※「シャドテン」などの添削アプリを使うのも効率的でおすすめです。 - 学習時間:朝活の時間を使って、毎日30分〜1時間ほど。
「聞こえた通りに口に出す」ことを繰り返すことで、音声の変化に気づく耳が育ち、リスニング力が確実に上がった実感があります。


【学習内容②】スピーキング練習
英語を話す力を伸ばしたい方に最適なAI英会話アプリ【スピーク】

- 使用教材:シャドーイング素材の音読、AI英会話アプリ「スピーク」
- 学習時間:朝の準備時間や家事をしながら、ハンズフリーで約30分程度。
“しっかり話す練習”というよりは、「英語を口に出す感覚を保つこと」を意識して、気軽に話せる環境づくりを大切にしました。
※ちなみにこの「スピーク」はCASEC対策として直接的な効果があったというより、気分転換やモチベーション維持の役割が大きかったです。
ただ、私は「外資系ビジネス英語コース」を選んでいたこともあって、英字新聞や単語帳に出てくる語彙が被ることも多く、語彙の定着にはつながったと感じています。
【学習内容③】英単語のインプット(語彙強化)
- 使用教材:『英検準1級 でる順パス単』
- 学習時間:通勤時間、昼休み、寝る前などのスキマ時間をかき集めて1日30〜60分ほど。
この単語帳は個人的に一番効果を感じた教材!
1ページを完璧に覚えるのではなくて、単語帳をまわす回数を多くすることを心がけて、毎日必ず触れることを徹底しました。
【学習内容④】多読・リーディング
- 使用教材:『The Japan Times Alpha』
- 学習時間:週に2〜3回、1回30分ほど。興味のある記事を選んで読みました。
無理に全部を理解しようとせず、流れをつかむことを重視して読んでいます。語彙・表現を自然に増やせる点がとてもよかったです。


ポイントは「スキマ時間の徹底活用」
私はフルタイムで働いていて、平日はほぼワンオペで4人の子育て中。
まとまった勉強時間は取れないので、通勤中・昼休み・家事中・寝る前などの細切れ時間を“英語タイム”と決めて活用しました。



「どの時間に何をするか」を事前にざっくり決めておくと、毎回迷わずスムーズに取りかかれるのでおすすめ!
まとめ
セクション | 使用教材・アプリ | ポイント・工夫したこと |
---|---|---|
Section 1(語彙の知識) | ・英検準1級パス単 ・The Japan Times Alpha | 実際の文脈で語彙に触れることで記憶の定着が進んだ。スキマ時間を活用し、毎日触れることを意識。 |
Section 2(表現の知識) | ・英検準1級パス単 ・スピーク(ビジネス英語コース) | 自然な表現に触れる機会は多かったが、パス単の熟語にもう少し時間をさいて取り組む必要があった。 |
Section 3(リスニングでの大意把握) | ・TED(スクリプト付きでのシャドーイング) | 流れを意識して聞く練習を繰り返すことで、集中力と持久力が向上。話の構造を意識するのも効果的。 |
Section 4(具体情報の聞き取り) | ・シャドーイング+スクリプト精読 | 聞き取り後の確認で細かい情報のキャッチ力があがった。 |
この1ヶ月で、CASECのスコアが73点アップしましたが、 特別な勉強法を試したというよりは、スキマ時間をうまく活用し、自分に合った学習を継続できたことが一番の成功要因だと感じています。
そして今回の受験を通じ、CASECの本当の価値は、単なるスコア確認以上のものであることに気づかされました。それは、自分の「強みと弱み」を客観的に浮き彫りにし、次への具体的なステップを示してくれる点です。
スコアの数字に一喜一憂するのではなく、「何ができて、何ができなかったのか」を冷静に分析することで、次の学習目標が格段に立てやすくなります。
英語学習は継続が何より大切ですが、時には短期集中で目標達成を目指すことも、モチベーションを維持する上で非常に効果的です。
CASECは、自分自身の現在地を客観的に知り、次の一歩を踏み出すための絶好のきっかけになります。ぜひこのテストを活用して、「伸びしろ」を発見し、英語力アップへチャレンジしてみてください!
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